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季節の生き物コラム

季節にあわせ、生き物たちは姿や暮らし方を変えて生きています。季節の変化を通して身の周りの自然にもっと気づいていきたいですね。

スズメバチとのつきあいかた

雑木林の中に歩いていると羽音をたてて黄色い大きなハチが飛んでいるのをみかけることがあります。スズメバチ独特の黄色と黒のしましま模様は種類によって異なりますが、遠くから見てもよく目立つようになっています。これは、「自分は毒をもって危険ですよ」ということをまわりに知らせる警告色だといわれています。すなわち、スズメバチは自らの体でもって近づいてはいけないよ!というサインを出しているのです。


スズメバチを寄りつかせないために

そんなスズメバチに対して、私たちから近づかないようにすることはもちろん、反対に彼らを私たちに近づけないようにする注意も必要です。気をつけなければいけないことは「色」と「香り」です。スズメバチは「黒」い色に対して攻撃的な反応をします。また、「甘い香り」に対しては興味を示し寄ってきます。つまり、シーズン中、野外で活動する際には、黒い服装や、香水、キャンディやガム、ジュースなどの強い芳香を放つものは極力避けたほうがよいでしょう。『気をつけよう「甘い香り」と「黒い服」』なのです。

スズメバチに出会ったら?

でも、もし雑木林の中でスズメバチに出会ってしまったら、その警告色が示すように近づかないことが一番です。スズメバチだって無用に人を刺そうとしているわけではありません。近づかないで!とアピールしているのですから、近づかないことがマナーです。
もし、近くに巣がある場合は絶対に近づいてはいけません。スズメバチはハチの中でももっとも社会性が高い生きもので、巣を守ろうとする意識がとても強いのです。巣に直接触れたり、枝などでつついたり、石などで刺激を与えるなどをすれば激しく攻撃をしてきます。スズメバチがいたからといって騒ぎ立てたり、手で振り払ったりするのも、刺激を与えることになります。静かに姿勢を低くしてゆっくりと離れるか、やり過ごすようにします。

また、スズメバチはクヌギやコナラなどの雑木林の木々の樹液を舐めに集まってきます。スズメバチの中にはエサ場に対するナワバリ意識が高いものがあり、攻撃してくることがあります。同じく樹液を舐めにきているカブトムシやクワガタムシに目を奪われて、うっかり近づいてしまった、ということがないよう注意しましょう。

自然界での役割

スズメバチというと、すぐに刺されて危険だと思ってしまいがちです。けれども、私たちがマナーを守れば、襲ってくることはまずありません。
スズメバチは雑木林の生態系のなかでも上位に位置する生きものです。ほかの昆虫をつかまえて食べてくれることで生態系のバランスを保ち、時には農作物などに被害を出す害虫を食べてくれることでわたしたちの生活を支えてくれています。
秋になれば、数多くいたスズメバチは、若い女王バチだけを残してすべて死に絶えてしまいます。雑木林の中でスズメバチを見かけたら、ひと夏の命の輝きを感じつつ、静かにそっとその場から離れるのがよいでしょう。